給与明細の住民税の欄や、6月に届く納税通知書を見て「この金額はどう決まったんだろう」と手が止まることがあります。年収で検索しても控除の話が出てきて、余計に分かりにくいんですよね。
地域情報メディア『ハママツノオト』のエリア担当ライター、マッシュです。出かける前に駐車場の場所を先に調べるたちで、税金の書類も総額より内訳から見るようにしています。
住民税の仕組み、通知書で見る場所、浜松市での確かめ方を、わたしが実際に見ていく順番で書いていきます。
住民税は市民税と県民税を合わせた税金
住民税という名前の税金が一つあるわけではなく、浜松市の場合は市民税と県民税を合わせたものを指します。納め先は浜松市でも、中身は二つに分かれている仕組み。
浜松市は政令指定都市なので、所得割の税率は市民税8%、県民税2%です。一般の市では市民税6%、県民税4%なので、ほかの市の解説を読むと内訳が合わないことがあります。合計の10%は同じなんですよね。
今年の住民税は去年の所得をもとに決まる
住民税は、前の年の1月から12月までの所得をもとに計算されます。課税するのは、その年の1月1日に住んでいた市町村。2026年度の住民税なら、2025年の所得がもとになります。
転職や退職で収入が下がった年でも、翌年度の住民税は前の年の所得で計算されます。わたしも仕事が少なかった年に通知書を見て、思ったより高くて一度手が止まりました。あとで去年の分だと気づいて、少しほっとしたのを覚えている。
転職を考えている人は、翌年度の住民税が今の収入ではなく今年1年分の収入で決まると知っておくだけで、慌てずに済みます。
所得割と均等割の二つで税額ができている
住民税の税額は、所得に応じてかかる所得割と、一定以上の所得がある人に同じ額でかかる均等割を足したものです。浜松市の公式ページに載っている内訳は、次の通り。
| 項目 | 税率・金額(令和8年度時点) |
|---|---|
| 所得割(市民税) | 課税所得の8% |
| 所得割(県民税) | 課税所得の2% |
| 均等割(市民税) | 年3,000円 |
| 均等割(県民税) | 年1,400円(森林づくり県民税400円を含む) |
| 森林環境税(国税) | 年1,000円(住民税と一緒に納める) |
均等割に入っている森林づくり県民税は静岡県独自の上乗せで、森林環境税は国の税金です。どちらも住民税と一緒に納めるので、通知書では均等割の近くに並んでいることが多いと思います。
年収だけで税額が決まらないのは控除のため
迷いやすいのが、「年収いくらなら住民税いくら」という早見表の数字です。所得割は、年収にそのまま10%をかける計算ではありません。収入から給与所得控除を引き、さらに社会保険料や扶養などの控除を引いた残りにかかる仕組み。
- 健康保険や年金などの社会保険料
- 配偶者や子どもなど扶養する家族の有無
- 生命保険料や地震保険料の控除
- 医療費控除やふるさと納税の申告
- 住宅ローン控除などの税額控除
同じ年収でも、家族の人数や保険の入り方、申告したかどうかで所得割は違ってきます。わが家のように家族がいれば扶養の分も関わるので、独身の知人と金額を比べてもあまり意味がないと感じています。
所得税と住民税では、基礎控除のように同じ名前でも控除額が違うものがあります。源泉徴収票の数字をそのまま当てはめると、ずれが出やすいところ。
納税通知書でまず見ておきたい三つの欄
会社員なら勤務先を通じて5月から6月ごろに、自分で納める人なら6月ごろに自宅へ、税額の通知が届きます。様式は種類によって違いますが、わたしはまず次の三つの欄を探します。
- 所得控除の合計
-
収入から引かれた控除が、自分の思っている内容と合っているかを見ます。
- 所得割額と均等割額
-
市民税と県民税に分けて書かれているので、どちらの数字かを取り違えないようにします。
- 年税額と月ごとの額
-
給与から引かれる人は、端数の調整で6月分だけ額が違うことがあります。
総額を先に見ると、高いか安いかの気持ちだけで終わってしまいがち。わたしは総額より先に、控除の欄から順に内訳を追っていくようにしています。どこで差が出たのかは、ここだけでも見ておくと安心です。
会社員は給与から毎月引かれる流れになる
会社員の住民税は、勤務先が毎月の給与から差し引いて浜松市へ納める形が基本です。これを特別徴収といい、6月から翌年5月までの12回に分けて引かれます。
給与明細の住民税の額が6月に切り替わるのは、このため。4月に昇給しても、住民税の額はすぐには動きません。退職すると残りを自分で納める形に切り替わることがあるので、勤務先に聞いておくと動きやすいですよ。
自営業や年金の人が自分で納める場合
自営業の人や給与以外の収入がある人は、浜松市から届く納税通知書で、年4回に分けて納めるのが基本です。これを普通徴収といいます。納付書で払う方法のほか、口座振替も選べる形。
令和8年度の納期限は、第1期が6月30日、第2期が8月31日、第3期が11月2日、第4期が令和9年2月1日です。第3期と第4期は、土日の関係で例年の月末からずれています。日付は年度ごとに浜松市の納期限一覧で見る、というのがわたしのやり方。
65歳以上で年金を受け取っている人は、年金から引かれる場合もあります。会社員と同じ感覚でいると混乱しやすいので、自分がどの納め方なのか、通知書の表題を見てみてくださいね。
非課税になるかどうかは合計所得で見る
住民税がかからないかどうかも、年収ではなく前の年の合計所得金額で決まります。浜松市の公式ページでは、扶養する家族がいない人なら、合計所得金額41万5千円以下で均等割も所得割もかかりません。
所得割だけがかからない基準は、総所得金額等が45万円以下。扶養する家族がいる人は人数に応じた計算式になるので、一つの金額を覚えておけば済む話ではありません。生活保護を受けている人や、ひとり親、障がいのある人などには別の基準もあります。
娘がいずれアルバイトを始めたら、わたしも扶養と非課税の基準を、その年度の浜松市のページでもう一度見直してみるつもりでいます。
浜松市の公式ページと窓口で確かめる方法
浜松市の公式サイトには、市民税・県民税の税率や非課税の基準を載せたページのほか、税額試算と申告書作成ができるコーナーがあります。ただし、試算で出るのはあくまで目安の金額という点は頭に置いておきたいところ。
納税通知書か、勤務先から渡された通知書を用意します。
浜松市の市民税のページで、その年度の税率や非課税の基準を見ます。
源泉徴収票などの数字を入れて、おおよその税額を出してみます。
課税の中身は、浜松市役所財務部市民税課(053-457-2145)が窓口です。
市民税課は中央区元目町の元目分庁舎にあります。わたしは車で動くことが多く、出かける前に駐車場の場所を先に調べます。電話で済むなら、それがいちばん無理のない形。
住民税の確認でわたしがつまずいたこと
正直に言うと、わたしも去年と今年の通知書を並べて、差の大きさに驚いたことがあります。よく見ると、令和6年度の住民税には定額減税という一時的な減税が入っていました。
ネットの計算結果を自分の税額だと思い込んだり、内訳の欄を取り違えたりと、つまずきやすい場面はほかにもいくつかある。
- 前の年ではなく今年の収入で考えてしまう
- 一般の市の税率6%と4%を当てはめる
- ふるさと納税の申告方法を確かめていない
- 年度の違う通知書を同じ条件で比べる
気持ちが焦っているときほど、数字の大きいところばかり目に入るものですよね。わたしは夕食のあとに妻と通知書を広げ、一つずつ見直すようにしてから、落ち着いて読めるようになりました。
マッシュ通知書は総額より内訳から見ると落ち着けますよ
試算サイトの数字が合いにくい人の場合
年収からの早見表や計算サイトは便利ですが、給与だけの収入で控除も少ない人を前提にしていることが多いです。副業や事業の収入がある人、年の途中で転職した人は、数字が合わなくて当然と考えたほうが気が楽です。
退職金や株の売却益など、ほかの所得と分けて計算されるものもあります。そんなときは、通知書を持って市民税課に聞くほうが早いかなと思う。
通知書を手元に置いて見てみる今日の一歩
住民税の金額は、年収だけでも、ネットの計算だけでも決まりません。前の年の所得と、自分に当てはまる控除が積み重なって出てくる数字です。だからこそ、手元の通知書がいちばん確かな手がかり。
わたし自身、仕組みを知ってからは、6月に通知書が届いても身構えずに開けるようになりました。数字の理由が分かると、次の年の予定も立てやすいと感じています。
今日か週末のどこかで、今年度の通知書を一枚だけ出して、所得控除の合計の欄に付箋を貼ってみませんか。次に浜松市のページや市民税課で聞くときも、話が早く進みます。見る場所が一つ決まるだけで、気持ちはずいぶん軽くなると思う。そんな落ち着いた時間になったらうれしいです。













